【CoD:BO4】意外にやってない?上達の近道は「仮説をたてる」です。
こんにちは。くろふねです。
前回の記事を最後に自分の考える雑魚狩りのメソッドを伝える記事は終わりになります。理由としては、単純にネタがもう無いのと、表面上のテクニックを述べる事に意味は余り無いと気付いてしまったからです。
【ゲームには正解が無い】
FPSはパターンの数と分岐が多い為に「この場合どうすればいいか」とわからなくなることが頻発します。
個人的にゲームの良い所でもあり、悪い所でもあると考えていますが、「ゲームには正解が無い」ですよね?
何をしたら良いかわからない。でも結果を出している人達はいる。「じゃあ、自分に無いものは何だろう?正解は何なんだろう?」と疑問に思う方が多いはずです。
上手い人や強い人が自分のプレイを見て「あーでもない」、「こーでもない」と言ってくれれば楽なのですが、残念な事にそれは無理です。なので、結局自分の頭で考えるしかありません。
今まで当ブログで述べてきた戦略や戦術は僕が自分で考えました。厳密に言えばK/D4くらいまでは大体パクりで行けましたが、それ以上になると参考にできる人が流石に少ないです。なので、自分で考えざるを得ません。
【何でもいいので仮説を立てよう】
CODで勝ちたい、上達したい、うまくなりたい、戦績を上げたい、そう願う時に僕が一番重要だと考えていることは「仮説を立てる」ことです。
なぜ仮説を立てることが重要なのかというと、昔の僕はこれが全くできなかったからです。逆に仮説を立てることを始めてから、僕の戦績は上がり始めました。
例えば、川や海で魚を釣る時に、何も考えずにただ糸を垂らす人と、「魚はどこにいるんだろう?」と仮説を立ててポイントを攻める人がいたら、どちらが早く魚を釣り上げるかは明白ですよね。
仮説を立てることで、成果や結果を出す、スキルや技術を習得する、時間の短縮や効率化といった問題解決の近道になります。逆に仮説を立てないと同じ問題を延々と繰り返すことになり、時間を無駄にします。
ゲームで仮説を立てるには…
① データを集める
② 集めた情報を分析する
③ 仮説を立てて、立証する
といった流れになり後はこれを繰り返します。最初からある程度仮説を立ててからデータを集めた方が効率的です。少しでも歴がある人は何でもいいし、ざっくりとしたもので構わないので、ある程度自分の考えを持ってからプレイしましょう。
例
このマップはここを取ったら勝てるのはないか…?
SRは全距離1発だから、使いこなしたら最強じゃね?
皆ソードフィッシュが強い強いと言ってるから使ってみようかな…
データを集める時に重要なのは数戦やっただけで結論を出さない事です。扱いが難しい武器は触りたての頃は戦績が下がります。自分の戦績数値と比べて明らかに下の成績を出してしまった場合は保留して、別の仮説を立ててデータを集めた方が良いでしょう。
【分析をする時の注意点:「狩られて覚えろ」は嘘】
集めた情報を分析するときに抽出するデータは
・良い成績を出した試合
・自分の仮説が上手くいった試合
だけで大丈夫です。上手くいかなかった場合は、無視して構いません。
「初心者は狩られて覚えろ」という人がいますがアレは真っ赤な嘘です。失敗の本質的な原因は何か、なんて最初に分かれば誰も苦労しないです。
また、初心者は「過程は合ってるけど、結果が伴わない」という問題がよくおきます。FPSはアクションの要素が強いので、慣れや経験の差がどうしても出てしまい、「アレ?過程も間違ってるのかな?」と勿体ない勘違いをしてしまいます。
なので、初心者が1キルを取れるって実はめちゃくちゃすごい事なんですよね。当時の僕もそうでしたが、皆自分が高度な事をしているのに気付いていません。
どうしてもいいデータが取れない時は試合の良いところだけを、つまりキルできたシーンだけを見ましょう。
データを分析する時はシアターかシェアで録画してリプレイを見ます。前者の方が相手の視点も見れるのでオススメです。
良い試合ができると気分が良くなって続けてしまいますが、僕は良い成績を出せたら即リプレイを見ることを勧めます。理由は後から見ると「あの時の自分は何を考えてたんだっけ?」となるケースが多発するからです。鉄は熱いうちに打ちましょう。
【理由をできるだけ細分化する】
データを分析する際は先述したようにキルできたシーンだけで構いません。その時に「なぜキルできたのか?」その理由をできるだけ細かく分けます。これも慣れないうちはざっくりしたもので大丈夫です。
例
「今のはUAVが出ていたら敵の位置が分かっていた」
「ほぼ同時に撃ち合ったけど勝つことが出来た、自分の武器が強かったからだろう」
「オブジェクトに身を隠していたら、相手の弾が当たらずに一方的に勝てた」
「相手が全く撃ってこないから視点を変えると自分の存在に気付いていなかった」
こんな感じで勝てた理由をできる限り考えます。もっとざっくりして「UAVって強いなー」、「この場所に居座ると勝てるなー」くらいでも全く問題ありません。とにかく勝てた理由を自分なりの言葉で言語化する事が大事です。
個人的には総合キルタイム の物差しを使う事を勧めます。
・自分が相手をキルする際の総合キルタイムを短縮できていたか
・相手が自分をキルする際の総合キルタイムを遅らせていたか
対戦のFPSにおける考えは大きく分けるとこの2つに収束すると思ってます。
【結論を急がない】
ここで気を付けることは直ぐに結論を出さないことです。先ほどの例でいえば「この場所は強い”かも知れない”」と、ある程度の所で保留します。理由は全ての試合、場面で通用する戦術は存在しないからです。そうなった時に自分の立てた仮説が全部間違っているかも知れない、という勘違いが起きます。
ある程度の所で保留することで
このケースはこの場所の居座りが通用する
このケースではこの場所の居座りが通用しない
と場面毎で切り替えられるようになります。0か、100か、みたいな思考は損をします。勿体ないのでやめましょう。
勝てた理由をできるだけ細かく、沢山上げると3つのメリットがあります。
① 流用性が上がり、他の試合でも活かせる
② 質が上がって、場面毎に対応できる幅が広がる
③ 新しい仮説が勝手に生まれる
【細分化するメリット.1:流用性が上げる】
先に流用性を上げることから例に挙げます。
「このマップのここが強い”かも知れない”」と言う例では、そのマップでしか使えない仮説です。これの細分化して数を上げると他の強いポジションを探すときに役立ちます。
スラムにて
お馴染みの青車から青家の敵を倒したとします。ここから考えられる理由は…
・相手視点だと見えにくいので相手の認知時間を遅らせている
・的が小さいので相手の照準時間、実質TTKを遅らせている
(的が小さいのは…)
・距離を取っているから
・オブジェクトを盾にしているから
・照準を置いて待っているので自分のADS移行時間、照準時間を短縮している
(照準を置いて待っているのは…)
・ミニマップを見ると赤点が鳴っていた
・青家で味方のドクロマークが出ていた
・リスクを取りたくなかったので、とりあえず待っていた
・ソードフィッシュを使っているので自分の実質TTKが短い
・敵が居るとわかっていたから素早く反応できた、反射時間が短くなっていたかもしれない
これは僕のやり方ですが、これらが正しいとか間違っているとかは気にせずに、できるだけ細かく沢山理由を上げます。
そうすると、
「見えにくい位置にいると相手に気付かれないんだな。他のマップだと見えにくいポジションはどこかな?」
「相手の実質TTKを遅らせるには距離を取るのと、オブジェクトを盾にすると安定するな、他のマップだとそういったポジションはどこかな?」
といった具合に他の試合で流用できるポジションを探すヒントになります。
【細分化するメリット.2:質が上げる】
仮説を質を上げる際にも細分化していると役立ちます。先ほどの画像を例に再び挙げると…
「このポシションは見えにくいけど、NVIR(サーマル)を使われると一瞬でバレて、認知時間を稼げないな…よし!ここを使うならコールドブラッドを付けよう!」
「相手からの実質TTKを遅らせていると思ったらタイタンにやられた…。FMJを付けると青車は貫通するらしい…。タイタンから撃たれたら引いた方が良さそうだな。次からは銃声やキルログから相手の武器を判断しよう。」
こうして「青車は相手の認知時間、実質TTKを遅らせる」から
「ただし、NVIRを使われると相手の認知時間が短くなってしまう。よって、コールドブラッドを付けて再び相手の認知時間を遅らせる。」
「ただし、FMJで簡単に抜けてしまうから、精度の良いFMJ持ちからは逃げる。加えて、事前に相手の武器を判別できる場合は警戒する。」
といった条件を追加して、このケースでは居座り、このケースでは逃げるといった分岐を想定し対応することができます。
【細分化するメリット.3:新しい仮説が生まれる】
最後に勝てた理由を細分化する最大のメリットは新しい仮説が勝手に思いつくことです。再び上を例に挙げます。
「青車が強いのは結局相手の実質TTKを遅らせるからだよな。このケースだと距離を取る、オブジェクトを盾にする要素を組み合わせてるけど、1つの要素だけだと勝てるのかな?」
「勝てた理由をこれだけ挙げてみたけど、相手から崩すのは難しそうだな。相手に撃ち勝つには複数の強みを掛け算することが重要なんじゃないか…?」
といったように新しい疑問や仮説が生まれます。そこでまたデータを取り、分析し、新たな仮説が生まれるという好循環が出来上がるのです。
【仮説を立てられないと頭打ち】
逆に仮説を立てられない人はどこかで戦績が伸び悩みます。例えば「ジャンケンでグーは強い」と漠然と考える人がいて、相手がパーを出そうとしているのにそのままグーを出して負けてしまいます。
その時に「何で相手パーを出してくるんだよ!卑怯だろ!」と負けた原因に気付かずいつまで経っても同じ問題を繰り返すのです。
抽象的な事象を具体的な言語に落としておくと、どこが問題なのかが分かります。「グーは強いけど、パーには弱いよな…。お、相手がパーを出そうとしている。パーに強いのは・・・」と軌道修正ができるので失敗を未然に防ぎます。
先述したように、上手い人や強い人は既に持っている自分の強みを足し算、掛け算をしていくことで効率的にドンドン強くなっていきます。
【正解のないゲームにおいて、自分で「問い」を作れる人は最強】
当ブログで述べてきた「CODのマップは端から攻略しろ」、「相手の移動速度を見ろ、遅い場合は引いた方がいい」といった戦略や戦術は、全て仮説を立て、試行錯誤を繰り返し、磨き上げた副産物に過ぎません。一番初めにやること、そして最も重要なことはまず「仮説を立てる」ことです。
また、ツイッターやブログで何度も何度も言っていますが、僕のFPSにおけるスペックやポテンシャルは相当低いと思っています。エイム力や反射神経は平均以下のレベルですが、キルレだけで言えばそこらへんの人には負けません。
仮説を立てるということを始めたのは、シアターが実装されたBO1からです。正直、この機能が無かったら自分は永久に狩られる側のクソザコナメクジのままだったと断言できます。
また数値が伸び悩んだ時にも仮説を立てることが役に立ちました。ただ当時は直ぐに結論を出してしまい、「これは絶対にこういうものだ!」と柔軟性が無く、軌道修正ができずに、随分と無駄な時間を過ごしました。
現在はまた新しい仮説を立ててデータを集めています。BO4も2年生ですが、こうしていると新しい発見が得られて結構楽しいんですよね。
去年のこの時期は若干飽きていました。飽きを感じる時は自分の思考が止まっている危険信号だと思って、今は必死にシアターを見ています。
何度も言いますが、ゲームに正解はありません。その中で自分で問いを作り解決できる人は最強です。他の人が「ここで詰まったけど、どうしたらいいかな?」と悩んでいる間に次へ、次へとステップアップしています。
長くなりましたが、以上です。
まとめ
・仮説を立てることで「問い」を作ることができます。データを集め、上手くいった試合は必ずシアターを見ましょう。
・はじめの内は良いところ”だけ”を見ましょう。狩られて覚えることは1ミリもありません。
・分析する時は理由をできるだけ細分化しましょう。総合キルタイムの物差しで考えるのがオススメです。
・分析する時に結論を急いではいけません。”かも知れない”くらいで保留しましょう。
・ある程度の仮説ができたら、再びデータを集め、分析するを繰り返します。仮説の質を高めましょう。
・正解の無いゲームで「問い」を作れる人は最強です。仮説が新たな仮説を生む好循環をぜひ味わってください。