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【CoD:BO4】択ゲーの海に沈んだスティンガー ADS速度とクイックドロー

また、更新をサボっている間にアップデートが入りました。無料で配布された新マップArsenal Sandstormは選ばれると部屋から人が消えていきます。折角の新しいマップなのに何故でしょうね…?

 

武器の調整ではRampartのADS速度の短縮と、KNのADS速度の短縮、ブレの減少、最後にクイックドローによるADS速度の短縮効果をさらに向上のようです。

 

Rampartは精度が上がらない限り採用には至らないのでどうでもいいのですが、KNについて精度を上げる調整をしたのは意外でした。しかし、実際に使用してみるとそこまでブレが減っていないのか、或いは元の反動が大きすぎるのか、個人的にはまだ採用に至りません。

 

アップデートの雑感はここまでにして、本題のADS速度について、またはアタッチメントのクイックドローについての考察を述べていきます。元から書く予定だったのですが、丁度よくADS速度に関係するアップデートが入ったのでこのタイミングになりました。

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【択ゲーのジレンマ】

 

結論から先に述べると、ADS速度が速いことや、クイックドローを付けることによる恩恵は択ゲーに比較的に強くなり、行動できる範囲が広がります。「遭遇戦に強くなる」という意見も見られますが、効果の説明としては不十分です。

 

択ゲーについては過去記事を参照

【CoD:BO4】なぜ照準時間の短縮が重要なのか - ちんぼつせん ゲーム ブログ

【CoD:BO4】ミニマップを見よう#1 択ゲーと警報装置 - ちんぼつせん ゲーム ブログ

 

過去の記事でも述べていますが、基本的には一ヵ所を集中して見れる状況をいかに作り続けれるかが、勝敗のカギを握ります。それには味方の協力が不可欠であり、一人では限界があります。しかし、肝心の味方がチーム戦の基本を理解していない場合や、敵に倒されて孤立してしまった場合などは、一人でこの択による運ゲーを対処しなければなりません。

 

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択ゲーを対処する手段の一つに移動することが挙げられます。上の画像では敵が出てくる可能性がある場所に赤い星印を付けています。この状況では正面だけでも五か所から敵がくる択が発生しています。現在照準を定めている所以外の場所から敵が飛び出してきた場合、勝率は低くなります。加えて同時に二か所から攻められた場合は死亡確定です。

 

今回は後ろから追手が来ており、橋の対岸まで逃げることを選んだ。しかし、正面では五つの択が発生していると仮定します。こうした場合の対処法としては、二つの選択があります。一つは択が発生している時間を減らすこと、二つ目は接敵してしまった場合に備えることです。

 

【時間】

 

択を発生している時間を減らすとは、移動速度を上げてこの危険な状況から一刻も早く避難することです。つまりダッシュをして素早く対岸に渡り、敵が通す射線から隠れます。仮に正面から敵が来なかった場合や、敵の進行が遅ければ儲けもの。敵に倒されるリスクが下がります。しかし、接敵してしまった場合の勝率は絶望的です。それはダッシュ復帰時間という余計な時間がかかってしまうからです。

 

このリスクを下げるには、パーク2の「ガンホー」を使い、ダッシュ復帰時間を短縮するか、同じくパーク2の「ライトウェイト」を使いさらにダッシュ移動速度を上げて、より早く逃走し時間を作ることが挙げられます。要は敵が来ない、来る可能性が低い、或いは進行が遅い場合にメリットがあります。

 

【リスク】

 

二つ目の接敵した場合に備えるとは、先ほど述べたダッシュをして移動した際に接敵してしまった時のペナルティをあらかじめ防ぐことです。ダッシュして逃げるのでは無く歩いて進行し、ダッシュ復帰時間が発生することを防ぐ。敵に来られたら困る場所にあらかじめ照準を定め照準時間を短縮する(今回の場合だと頭出しで攻撃できるブロックが厄介なのでそこに合わせる)ことなどが挙げられ、この二つの手段を取る時にクイックドローが機能します。

 

また、アタッチメントのレーザーサイトを装備することで、近距離においては、ADSすることを放棄できます(所詮腰だめなので博打の要素も含みます。しかし、ADS移動速度の低い武器では、逃げながら攻撃することができます。さらに自分は動いているのにも関わらず、動体を処理しやすくなっているのでこうした状況におけるレーザーサイトは一考に値します)。こちらは敵が来る、来る可能性が高い、或いは進行が速い場合にメリットがあります。

 

この二つのどちらかの手段を選び難を切り抜けなければならないのですが、問題は敵が来るのか来ないのかがわからないことです。敵がいないかも知れないからダッシュで移動した所で敵が来てやられてしまった。敵がいるかも知れないと思い慎重に行動したら、実際には誰もいなくて後ろからの追手に仕留められてしまった、とジレンマに陥ります。時間を取るか、リスクを取るか、これにも正解が無いのがこのゲームの辛いところです。

 

跛行者 ストック】

 

しかし、この状況において時間を作り、それでいてリスクも減らしてくれるのがアタッチメントのストックです。ADSをしたまま高速移動ができるので上記の二つの行動のいいとこ取りができます(ダッシュと比べると移動速度は速くありませんが)。ストックの何がいかれているかと言うと先ほど述べた択ゲーに対処できる装備の要素を全てストック一つで網羅してしまっていることです。

 

しかし、今作のストックはあまり強くありません。厳密に言うと、ストックを装着できる武器が強くありません。TAはストックが嫌いなのか、或いはとても強力な装備であると認識しているのか、ストックが装着できる武器には何かしらのペナルティが存在します。具体的に言うと移動速度は優れるが精度、射程距離の悪いSMG(GKSは理論値TTKが足りない)、射程距離は任意で選択できるが、いずれも精度の優れないストックAR組、精度と射程距離は優れるがストックと相性の悪いABR(リピーターABRは一考だが、コストが重い)精度と射程距離は優れるが移動速度の優れないTitanです。BO4においてストックを使おうとすると、いずれかのペナルティを負う事になります。

 

しかも、これらのペナルティを負いながらストックを使ったところで、相手が使っている武器がDMR,VKM,Swordfishであった場合はどうでしょう。ストックが装着可能で実質TTKに優れる武器はKN(近距離)とABR、最後にTaitnの3つですが、これを用いてラピッドファイアVKM,ペンタバーストSwordfish、大口径DMRの圧倒的な実質TTKに勝つのは難しいです。

 

つまり、今作BO4は「択ゲーに強いが移動速度、射程距離、精度、pickポイント(耐性)を失う」か「実質TTKが特に優れるが、択ゲーに弱くなる」かの2択を迫られると言えるます。

 

【やはり大事な情報収集】

 

個人的な意見では、今作BO4では実質TTKに優れる武器が選ばれ、ストックは切り捨てられたという印象です。結局ストックを使ったところで択を外した場合はあっさりやられてしまうし、そもそも武器の性能が低いのでは話になりません。なので、特に優れた武器を採用し、発生する択は戦略や戦術において対処するということを選びました。

 

戦略としてはPTを組み陣形戦を仕掛けることで、一ヵ所だけを見ていればいい状況を作る、安易にリスクを取らない、と択が発生することを未然に防ぎます。PTで完全に固めると実感しますが、ストックやクイックドローなどの択に強くなる装備は不要です。他の耐性や実質TTKを短くする装備にポイントを振れるので、より陣形の安定度が増します。

 

局面を対処する戦術としては情報を収集することが挙げられます。先ほど択が発生していて、移動しなければならない際に敵がいるかどうかがわからない事が問題の内の一つでした。実際に敵がいるかいないかが分かれば、時間を取ればいいのか、リスクを取ればいいのかが分かります。ミニマップを観察することでどこかを味方が押さえている場合は択が減るので、リスクが下がります。他にも足音が聞こえる場合はそこから敵が来ているとわかるので注意をその場所に向けることができます。

 

特にリスクを大きく下げることが可能なのはUAVです。獲得したら即座に使う人が多いですが、僕はUAVを使うタイミングも考えています。上の画像の様に孤立してしまった場合や、移動しなければならない場合などに択が発生しまった時に、つまりは守りの為にUAVを使います(勿論あと1キルで次のスコアストリークを呼べる時など、攻めたい時にも使います。チームの為に使うよりは自分の為に使う場面が多いです。)。今作では対UAVのゴーストが弱いので(ゴーストを発現させる為にはダッシュ移動が必要なので、足音が鳴る)かなり信頼できる情報源です。相手に素早く対空されたところで数秒の時間は稼げるし、危険な状況で移動したい場面では、一回でもレーダーによって位置がわかれば十分です。

 

【ADS速度は通行料と重量税】

 

ここまでで、ADS速度が短いことや、クイックドローを装着する恩恵は択ゲーに少し強くなるということを述べました(ほとんどストックの話をしていた様な気がしますが)。ここからはADS時間が短いこと、或いは短くすることで行動できる範囲が広くなることを述べていきます。

 

ADS速度と行動範囲に何の関係があるのか、そもそもFPSにおいて持てる行動範囲は全員同じではないかと思われますが、それは違います。実際にSGが射程距離外の敵を触れない様に、精度を持たない武器が遠距離を対応できない様に、ADS速度が遅い武器では択が発生する場所を通ることはできません。このことは前作のWW2に登場したスティンガーという武器が全く使われなかったことから考察できます。

 

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この武器が登場する前では、WW2の武器の選択肢はルイス軽機関銃ほぼ一択でした。同カテゴリーのブレン軽機関銃も一時は使われていたのですが、こちらはADS速度、ADS移動速度、射撃中移動が遅いことに加えて、反動が少し大きかった(実質TTKが優れない)為にすぐに棄てられてしまいました。そして、後にスティンガーが出るのですが、個人的には魅力的な性能でした。理論値TTKではルイスを大きく上回り、精度においても重要な横反動はほぼ無く、縦の反動もかなり小さいと実質TTKにおいて最も優れた武器だったのです。

 

しかし、僕がこの武器を使い続けることは無く、また公開マッチにおいてこの武器が流行ることはありませんでした。GUSTAV CANNONで稀に使う人がいたくらいで、他のマップではほとんど見ることはありません。

 

理由としてはシンプルで重すぎるからです。ADS速度はブレンのADS速度0,45秒よりも遅い0,55秒です。さすがに遅すぎます。僕は普段から前に出ずに、待ち構えるスタイルを取っています。なのでADS時間なんて早かろうが遅かろうがどうでもいいと思っていたのですが、WW2でその考えは通用しません。

 

視野内では最低でも二択を強いられる作りになっており、視野外の択も迫られるWW2でADS速度が遅いということは致命的です。加えて、こちらもいずれ記述しますが、所謂ヘイトを溜めたSRから逃れる為に、爆弾をバラ撒いてくる派遣師団から逃れる為にどうしても移動を余儀なくされ、一ヵ所にとどまり続けることができません。その時に遅いADS速度が足を引っ張り、敵の位置はわかっているものの、ADSが間に合わないという場面が多々発生しました。加えてWW2では、ミニマップは小さい、UAVに完全に無力化でき、足音も小さくできる山岳師団と択ゲーを対処する際に重要な情報を集めることができません。

 

択を強いられ、移動を余儀なくされているのに情報は得られないという三重苦によってスティンガーは選ばれ続ける事は無く、一戦を退きました。のちに登場したVMGという武器はルイスよりも若干ブレが大きい代わりにレートが高いと言った武器でした。

 

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この武器の最大のメリットはダッシュ復帰のADS時間が比較的に短いこと、スコープ、歩兵によるADS移動速度や射撃移動速度が高いことです。VMGはWW2の終期に出た武器なのですが、こちらはあっという間に広がり、人によってはルイスに取って代わりました。僕もこの武器のレベルを上げる際に、いつもは使わないクイックドローを久しぶりに付けた時に高い安定感がありました。それまで、クイックドローなんて優先度の低いどうでもいいアタッチメントと思っていたのですが、択のリスクを減らし、行動できる範囲や幅が広げてくれる、とても強力なアタッチメントであると確信しました。

 

【武器や装備の強さは環境によって大きく変わる】

 

地上戦において、ストック(ストーカー)が猛威を振るったMW3,BO2,ghostで、クイックドローを優先して装着する人は少ないでしょう。

択を強いられるが情報は得られないWW2においてADS速度が遅いスティンガーを使いこなせる人は少ないでしょう。

情報が得られるようになったBO4において実質TTKの劣るストック武器を採用する人は少ないでしょう。作品におけるバランスや環境によって、ストック、クイックドロー、実質TTKの優先度が変わり、取って代わっていく様は見ていて面白いです。

 

次回作のIW作のCoDでは誰が椅子に座っているのか、見届けます。